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(パート 2

リアルミーは、輝かしく素敵なキリエ姉妹(ナナミさんとトモヨさん)にお会いできることを心から歓迎します。
現在、福岡出身のお若いこの姉妹は、プロの漫画家になるという共有する夢の実現に向けて活動しています。
実は喜ばしいことにこのインタビューを公開した頃に、月刊青年漫画雑誌「ジャンプ改」3月号の佳作を受賞しトップ賞に選ばれ、丸々1ページ使って彼女達の作品紹介がされました。
私達は、キリエ姉妹に彼女達の夢の実現に向けた取り組み、生活について伺い、また同じように夢を追いかける若い女性達に向けたアドバイスをいただきました。

あなたにとっての本当の私、リアルミーはどんな人ですか? 

N: 初めまして!ナナミです。性格は明るく社交的だけど、小心者で怠け者。
趣味は映画鑑賞と食べ放題のレストラン巡り。

T: トモヨです。性格は内向的で落ち込みやすいけど、立 ち直りも早くけっこう情熱的。
趣味は映画鑑賞と食べ放題のレストラン巡 り。

あなたたちの漫画について教えてください。

N: アメリカを舞台にした作品を描いてるよ。人に大笑いしてもらえる漫画を目指してる!

T: 私は特に日本の時代物に興味があって、それを独創的な世界観で表現したいと思ってます。だから、画面には力をいれてるよ!

あなたの将来の目標と夢は何ですか?

N & T: 世のため人のためになること!!どんな仕事に就こうと、何をしようと、これだけは叶えたい。マンガ家になるなら、作品を通して読んでくれた人を幸せにしたい。成功したら、さらにできることの幅も広がる。
これを見失なわなければおのずと取るべき行動は決まるし、まちがいを犯さずにすむと思う。

どのようにして、そしていつご自身の目標や夢を認識されましたか?

N: 子供の頃からよく、トモヨと2人でノートにマンガを描いて遊んでいたけど 「マンガ家になりたい」 と思ったことは一度もなかった。高校卒業して介護福祉専門学校に通っている時、母にすすめられて試しに投稿したのがきっかけで意識するようになったんだ。その後しばらくして本気で目指すことになった。

T: 私は子供の頃から、ナナミについてまわっていました。一緒に働こうと思って、ヘルパーになった後、ナナミに誘われて、漫画家を目指し始めたんだ。絵を描くことは大好きだったし、ナナミと一緒だから迷いはなかった。

今までやっていたことをやめて漫画を描くことに専念されたきっかけは何ですか?

N & T: これといったきっかけはないけど、前の仕事の契約期間が決まっていたので、終わってから漫画に専念するようになった。担当さんもついたし、家族のサポートもあったから。
めぐまれた環境だからできることなので、とっても感謝してるよ。

夢を追いかけるにあたり、リスクをおかしているとか自分の現在の人生あるいは自分の将来を犠牲にしているような気持ちはありましたか?そのような気持ちにどのように対処されましたか?

N: すっっっごくたくさんあった!!私は性格的にあまり漫画家に向いていないので、 「もっと自分に合ってる仕事をするべきなんじゃ」 とか 「マンガばっかり描いてて何もなく年取っちゃったらどうしよう」とかいっぱい悩んだ時期があった。でも、大きな夢を叶えてる人は、大きなリスクをおかしてるんだよね。一度覚悟を決めると気持ちが楽になった。今は夢を追うことを楽しんでるよ。

T: 私はずっと漫画家に向いていると思ってきて、正直そうゆう焦りを感じたことはなかった。だけど、担当さんとの話し合いが進むにつれて、自分 の作品への考えを上手く伝えられずに、描きたいものがわからなくなってしまったんだ。その時、初めて漫画しかない自分に不安を感じた。その 気持ちをナナミに話したら、 「トモヨは、意志が強いから絶対大丈夫!それにもし、いろんなことがうまくいかなくても、二人で漫画を描いていけたらそれだけで楽しいからよくない?」 って言われて、二人で小さい頃描いてた漫画のことを思い出した。やっぱり楽しむことが一番大事!って今は思う。

ご自身の目標や夢を実現するためにこれまでどんなことをされてきましたか?そして今後どうしていくと考えていますか?

N: 「自分の強み」をみつけること!私は哲学を勉強したよ。マンガとは直接関係ない学問かもしれないけど、個性を出す上で役立つと思っている。他にもマンガ以外のことをいろいろやって全部マンガにつなげているよ。でも今はもっぱら絵の勉強中。絵を描くのがとても遅いし、あんまり上手じゃないから、自分が描きたいものを描けるくらいの画力は身につけたいと思っているよ。それから笑えるマンガを描くためにいろんな芸人さんのおもしろい話をメモして参考にしてる。さんまさんとか上沼恵美子さんとか千原Jrさんとかすごく勉強になるよ!今後は絵の勉強を続けながら、さらに多くの学問をしたいと思ってる。数学や考古学、経営学もやりたいと思ってるよ。

T: 私たちは独学で漫画を描き始めたから、画材を選んだり技法を身に付けるのに時間がかかった。
そんな中でネックにならないレベルまで画力を向上させるためにデッサンだけは毎日やったよ。話作りに関してはまず、興味が持てる題材を探すこと。広辞苑や歴史事典をやみくもに読んでみたり、TVや日常生活の中でも常にアンテナを張っておくことは心掛けてるよ。決めた題材については徹底的に調べ上げるのがモットー!
漫画家として長くやっていくためには、作品のストックや引き出しが求められる。だから、日常生活でしなければいけない最優先事項以外に、ほんの少しでも将来に出せる何かを進める時間を作るようにしていこうと思っているよ。

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夢の実現のために取り組んでいる際に特に困難だった時期はありますか?困難だったのはどんな時期ですか。そしてそのときどんなふうに対処しましたか?

N: マンガの結果が一度上位に入った後、3回連続で落ちた時。やっぱり後退するとやる気をなくしちゃう。それから一度初心にかえって、高校の時考えてたマンガを描いてみたの。マンガを描く楽しさを思い出せて、やる気を取り戻せたよ!

T: やっぱり担当さんとの話し合いがスムーズにいかない時。相手の意向を汲みつつ、自分の意見を伝えていくって、すっごく大変で今必死で取り組み中。流されてしまうことも多いけど、どうしても譲れないところは死守するように頑張ってるよ!

これまでで一番誇りに思えるもしくは励みになったのはどんなときですか?

N: トモヨの絵が認められた時!私は昔からトモヨの絵が大好きで部屋にもいっぱい飾ってるから雑誌で評価されたり、担当にほめられた時はすごく誇りに思ったし、自分の励みにもなったよ。

T: ナナミが私の漫画を「おもしろい!」って言った時。作品を作る上で一番大事なのはナナミの目!ナナミがおもしろいと言ったものには自信が持てるし、そういう作品を作ろうって意気込みが一番の励みになってるよ。

あなたががんばり続ける原動力となっているのは何(誰)ですか?モチベーション維持という点で家族の存在はどれくらい大きいですか?

T & N: 家族と親友。私達には共通の2人の親友がいて、彼女達の応援がマンガを描く大きな原動力になってる。彼女達は私達のことを自分のことのように喜んでくれるから良い結果が出た時、2 人に報告するのを何よりも楽しみにしてるんだ。
それからいつも私達を信じて支えてくれる母。
そしてお互いの存在。私達は 2人一緒だからこそ、人生を最高のものにできると信じてるし、毎日を楽しむことができる。お互いが自分の一部で絶対に必要な存在。

漫画を描く技術力と比べ、セルフビリーフ(自分を信じること)とセルフコンフィデンス(自分に自信を持つこと)はどれくらい重要だと思いますか?

T: もちろんある程度の技術力は必要だと思うけど、落ち込む時はいつも技術力が低迷している時よりも、自 分の漫画への自信が失われた時のように思う。 「身の程知らずな夢を追って・・・」 と何百回も落ち込んだ。
だけど、私の尊敬する “アンパンマン” のやなせたかし先生や “ゲゲゲの鬼太郎” の水木しげる先生の長い下積み時代のお話を知って、すごく感銘を受けた。逆境の中でも描き続けることをやめなかったその精神こそが、国の宝と言える作品を世に送り出したのかと思うと、ほんとにほんとに感動した。もちろん、信じ続ければすべての夢が叶うとは言えないと思うし、自分がどうなるかも今はまったくわからない。それでも、もし叶わない夢だとしても叶えるために頑張る人生を送りたいと思うなら、まずは自分を信じてそれをやり続けることの他に、で きることはないと思う。
だから私も、 「とにかく描き続ける!」 って1日に1回は頭の中で自分に言い聞かせてるよ!

N: セルフビリーフとセルフコンフィデンスの方がはるかに重要だと思う。私は今まで、自分に力がないことを前提になんとか上手く乗り切る方法はないかともくろんでた。でも、それは常に高い所に手を伸ばしているような状態で、一つ一つの課題に対していっぱいいっぱいになってしまう。だから今は、「自分にできないはずはない」と思い込むようにしたの。自分が劣っていると思うのも、優れていると思うのも自由なら、優れていると思った方がいい。そのとたん、苦手分野にも積極的に取り組めるようになった。できるかどうか分らないことは、努力がムダになりそうで、全力でがんばれないけど、必ずできると信じることはどんなに時間がかかってもがんばれる。
そして継続したことはいつか本当に実現できる。まずは信じなければ何も始まらないと思うんだ。でも何の根拠もなく自分を信じるのはむずかしいよね。何でも良いから自分の得意なことで成功体験を作ることは有効的。私も過去の数少ない栄光を引きずりながらなんとか自信をつけてるよ(笑) あとはやっぱり努力することしかない。 「こんなにがんばったんだから絶対にできる!!」 って思える。自信があればがんばれるし、がんばったら自信がつく。怠け者な私は自分にそう言いきかせてがんばってるよ。

10年後の理想の自分自身と生活についてどのように想像されますか?そのときまでに何を実現されたいですか?

N & T: まずはデビューしてること!そして二人で、いろんなジャンルの作品を描いて、人 に好きになってもらえたら嬉しい。あと二人で食べ歩き漫画エッセイとかできたらいいな!(笑)
一人じゃ実現できないことでも、二人一緒なら叶えられるって信じてる!二人で組むことによって創れる作品の幅も広がると思うし、それで勝負できたらいいなって思う!

日本の若い女性はプライベート/家庭生活と仕事のどちらかを選ばないといけない状況に置かれていると思われますか?このことについてどう思われますか?この共通認識としてある問題について何ができるもしくはなされるべきだと思いますか?

N & T: 実状はそうだと思う。実際私達も夢を追うことに精一杯の今の状況で家庭を持つことは難しいと考えてる。そして夢を叶えてもそれは続くように思う。その最も大きな理由は “認識”。もちろん雇用条件などの制度的なことはあるけど、私達にとって一番の問題はやっぱり  “女性が家事をするのが一般的”  という共通認識だと思う。それがある限りは、どうしても結婚への罪悪感は消えない。自分の仕事に夢中になったり、家事が十分にできないことを相手に申し訳なく思ってしまう。
“男女平等” は “気持ち” が伴わなければ難しいと思う。男性側も心からそう思ってくれないと、頭では理不尽だと分っていても、女性はどうしても負い目を感じてしまうんじゃないかなぁ。

あなたと同年代の若い女性たちに何かアドバイスはありますか?

N: 20代~30代って1年1年が死ぬほど重いよね!私も、何も結果を残せずに過ぎ去った貴重なこの数年を思うと恐ろしくて、泣きそうになる。 「ああ、若さをムダにしちゃった」 って。今日も1日1日ムダにしてる。でも、こ の得体の知れない恐怖とは戦わなければならない。
「若い時にしかできないこと」 を具体的に1つ1つ考えてみたら、 「夢を探すこと」 と 「夢を追うこと」 以外はあきらめがつくものだった。悔いは残るかもしれないけど、年を取って何十年も 「こうなりたかった」 と思いながら暮らすことに比べたら、小さな後悔だと思う。 「今を後悔している未来の自分」 はまだ存在しない。たった1度の人生なんだから、自分が本当にしたいことと、しなければならないことだけをしたいと思っている。
私はまだ夢を叶えてないから、みんなにアドバイスできる立場じゃ全くないけど、自 分の夢に自信を持てない女の子がこれを読んで、ほんの少しでも前向きになってくれたら嬉しいなぁ!
「この2人は無謀な夢を追ってるけど、アホみたいにポジティブだなぁ。自分の方が大丈夫!」って(笑)

T: 私は今、すごく中途半端な状況だから、誰かにアドバイスさせてもらえる立場にはない。だけど、もし私と同じような悩みを持っている女性がいたら、” 自分だけじゃない!” って思ってもらえたら嬉しい。
私は今、青年誌の漫画を描いている。やっぱりそこは、男性社会だし、読み手も男性が多いから臆する部分はどうしてもある。自分の意見を言う時に、怖い気持ちもあるし、上手く伝えられないことも多い。女性の考え方と男性の考え方の違いっていうのを変に意識してしまって、論じあうことに臆病になったり、自信を喪失したりする。でも、本当におもしろいものや、自分が 「これ、いい!」 って思えるものは、男性も女性も関係なく受け入れられるって信じることが大事だよね!どうしてもわかってほしいこと  知ってほしいことだけは勇気をふりしぼって伝える。それができたら、ちょっとは自分を褒めてもいいかなって思ってる。 「今日もできなかった。明日もきっとできない・・・」 って思うと、落ち込んじゃうし、できることへのやる気もしぼんでしまう。だから、できなかったことよりも、できたことに喜べたら、次はできることが増えるんじゃないかなって思う!でも、そういう風にしたいと思ってても、私もなかなか実践できないから、少しでも自分が楽しくなる方法を日々模索してるけどね!

今自分がどこにいるかではなく、どこにいたいかを考えてください。  「一夜にして成功するには20年かかる」。 これについて、どう思いますか?

N: 私は初投稿作でデビューしたいと思って、10作くらい送った今もデビューできていません(笑)
私は絵が下手なので、1本仕上げるのにも苦労します。根っから怠け者な私は、何とか楽してマンガを描けないかと思い、その方法を何年も考えあぐねいて出した答えは、「絵が上手くなってさらさら描けるようになること」。
それから毎日、欠かさず絵の練習をするようになったよ!結局楽して成功する道などないと、最近身にしみて分かった。それでもあきらめのつかない私は、なんとかどこかで楽できないものかと、日々検討中。考えすぎて疲れてるよ!
20年後、一夜にして成功するために今の自分にできることは、やっぱりマンガを描くことしかないなぁと思う。

T: 成功するまでの20年をある程度楽しめなければ、私にはつらい。
そこに行き着けてから 「あれをしよう。これをしよう。」 って考えていたら、一夜での成功を願ってしまう。大物漫画家を世に多数輩出した、ときわ荘。だけど、当 時その漫画家さんたちにとって、ときわ荘は “いたい場所” の最終地点ではなかったか  もしれない。でも、 「その時代が一番楽しかった」 とおっしゃる方々が多い。
私は、今自分のいる場所の範囲で楽しみ を最大限見つけたい。そしていつか、目標の場所に辿り着けた時、「あの時いたあの場所も楽しかった。」と振り返れたら嬉しい。夢を追っている時にしか、経験できないおもしろいことって絶対あると思うから!

補足コメントはありますか?

N & T: いつか私達がプロデビューできて、どこかで作品をみかけたら、ぜひぜひ手に取ってみてくださいね!お願いします!!
みんなも絶対絶対夢を叶えてね!

tomoenanami3

  • atsu

    お互いを大切に想いあってて、夢に向かって頑張ってるのがすごく伝わってくる!
    二人の夢を応援しながら、自分も色んなことを頑張れる力をもらえる☆

  • maki

    夢に向かって一生懸命努力をしてる2人を見ると、自分も頑張ろうって気持ちにさせてもらえました!

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