大井美里
リアルミーは今回、G(irls) 20サミットの日本代表で、京都大学に通う大井美里さんにお話を伺いました。美里さんは、G(irls)20 サミットとの関わり、世界中を旅して学んだこと、新しい出会いから得た価値観、そして自分の将来や日本の未来に対する希望を語って下さいました。

リアルミー、本当の自分とは何でしょうか?

大井美里、現在京都大学に通う20歳です。2015年の1月〜5月まで、ワシントンD.C.で行われているインターンシップとアカデミック・セミナーに参加しています。旅行、新しい人々に会うこと、異文化体験、書き物をすることが好きです。今は、本当の自分を探しながら、弱い部分も含めて、自分自身にもっと自信を持とうと努力しています。将来は、人々に良い影響を与えられる人間になりたいと思っています。

今までの人生について簡単にお話して頂けますか?

私の人生の冒険は、シドニーオリンピックで、ある柔道家がメダルを勝ち取ったことに感銘を受けて始まりました。それ以来、プロの柔道家になりたいと本当に思っていました。オリンピックをテレビで見ていたのですが、日本人柔道家の谷亮子選手が金メダルを獲得しました。それにとても刺激を受けました。実際、私の人生で一番の刺激だったと言えます。私は、5歳の頃に柔道を始めました。それ以来、知らないうちに「柔道は男のスポーツである」という男女をめぐる固定観念と戦ってきました。とにかく、柔道は10年以上やっていて、そのおかげで私生活や会議等 で色々な所へ行くことができました。

2014年のG(irls)20サミットの日本代表ということですが、詳しくお話を聞かせて頂けますか?

G(irls)20 サミットは、コミュニティや国に影響を与えるためのスキルを身に付けてもらうことによって、少女や女性の経済的な地位向上させることを目的とした世界的な プラットフォームです。毎年、G20諸国から若い女性を集めてサミットを開催しています。また、欧州連合、アフリカ連合、アフガニスタン、パキスタン、中 東・北アフリカ地域から代表者が集まり、 ディスカッション、ディベートが行われ、世界中の少女・女性の経済的地位向上のための問題解決策などが話し合われます。去年はオーストラリアのシドニーで サミットが開催されました。そして、私は光栄にも日本代表として、私の夢が始まった場所であるオーストラリアに行きました。例えば、参加者はリーダーシッ プや効果的なコミュニケーション、アドボカシー(擁護・弁護)などに関するワークショップに参加しました。2日間にわたるサミットでは、講演を聞いて、 G20の問題について議論しました。サミット最終日には、どのようにして、世界的に女性の地位を向上させるかという実現可能なアイディアを伝えた公式声明 を考えました。

G(irls)20 Summit での忘れられない出会い
G(irls)20 Summit での忘れられない出会い


G(irls)20サミットについての考えをお聞かせ下さい。

サ ミットに参加する前は、他国の代表者の経歴に圧倒されていました。そして、他の参加者とは現在進行中のプロジェクトなどについて話をするのだろう思ってい ましたが、実際のところ、自分が直面した困難などの個人的な話をたくさんしました。そうすることによって、みんな同じ気持ちを抱えているんだなと感じるこ とができました。そういった話をすることで、ありのままの自分を受け入れやすくなりました。なので、みんながそれぞれの話を共有することはとても価値があ ることだと思います。本当のきれいごとではない灯話というのは(よく出来た話灯とは対照的に)とても心に訴えかけるものがあると思います。あなた(筆者) のハフィントンポストの記事を読みました。最後の方の、正直さと人間らしさの部分がとても気に入りました。正直さというのは、人間関係と信頼関係を築くカ ギになると思います。そういう風にして、人生の道のりで人々を巻き込んで、一緒に社会に大きな影響を与えていくのだと思います。

TOMODACHI Metlife Women’s Leadership Program (TOMODACHIメットライフ・女性リーダーシップ・プログラム)とは何ですか?

10ヶ月にわたるリーダーシップ育成のプログラムで、若い女子大学生が様々な分野のプロフェッショナルとペアを組む、メンター制度です。メンターと一緒に、自己発見、金融リテラシー、リーダーシップなどに関するワークショップに参加しました。2014年3月には9日間にわたりワシントンD.C.とニューヨークに行く機会を頂きました。滞在中は、様々な分野で活躍するたくさんのプロフェッショナルの女性にお会いすることができ、今までの人生について話を聞くことができました。今回のプログラムを通して出会った方々からは、どのように自分の人生を送るか、またみんなを引っ張っていくかを教えて頂きました。それだけではなく、さらに、自分の居心地の良い場所から抜け出すきっかけにもなりました。G(irls)20サミットとTOMODACHIメットライフ・女性リーダー・プログラムは、志を同じくする仲間のネットワークを支援する機会を与えてくれました。そのおかげで、コミュニティに関わって、自分が学んだことを共有するのに十分な自信が付きました。例えば、地元の男女共同参画センターと協力する機会を頂きましたが、これらのプログラムに参加する前はこのようなことが起こるなんて想像もしていませんでした。

将来の夢や目標は何ですか?

ありのままの自分でいることです。ありのままの自分でいることに誇りを持っている人は、生産性があり、より幸せでいるだけでなく、他人を幸せにすることもできるのだということに気付きました。大学1年生の時に、インドネシア、台湾、ベルギーを旅行し、「あなたを幸せにするのは何ですか?」という質問をしてきました。色々な答えが返ってきました。ですが、全体的に見て、自分の好きなことをしている時が一番幸せだということが分かりました。なので、今は自分が情熱を注げるものを探して、それに関するキャリアを築く方法を探すために頑張っています。旅行をしている中で興味深かったのは、一般的に人々は家族や友達といる時が一番幸せだということです。しかし、台湾では一般的に、人々の幸せは学校での成績や仕事と強い関わりがありました。ベルギーでは、人々の幸せは趣味との強い結びつきがありました。しかし、インドネシアでは、大体の場合、人々はありのままの自分でいるだけで幸せでした。例えば、「仕事をしている時が幸せです」「両親が笑っているのを見ると幸せになります」という回答があり、私も笑顔になりました。私が高校生だった頃は、かなり勉強に集中していました。言いたくはありませんが、私生活や自分の幸せを優先することはありませんでした。それどころか、私生活や自分の幸せについて考えたこともほとんどありませんでした。昔は、良い大学に入って、仕事を見つければ成功したと感じられると思っていました。なので、特にインドネシアで、人生や幸せに関するそのような見方を知ったことは、私の人生における決定的な瞬間でした。なので、今は自分が情熱を持てるものを探して、それに関わるキャリアを築けるように頑張っています。

どのようにして、そのような質問をする旅行のチャンスを得たのですか?

ほ とんどの場合、会議や他の用事で海外に行きました。なので、他にしなくてはいけない予定がありました。しかし同時に、自分がその地に滞在している間、いつ も好奇心から、人々に働きかけてそのような質問をしました。なので、そういった質問をする意図があって海外に行ったというよりも、彼らがそこにいたから質 問をしたという感じです。道端にいた人から、実は公務員だったという人まで、色々な人に質問をしました。

その自信と粘り強さ、とても素晴らしいですね!何人もの見ず知らずの人に話しかけるなんて、そんなに多くの人ができることではないと思います!(筆者)

ありがとうございます。でも、海外だったからできたんです。正直に言うと、日本ではできないと思います。気まずく感じてしまうので。

現在、確信が持てなかったり、もしくは頭の中でもやもやしている目標はありますか?

とても正直に言うと、昔はそういった不確かなものに対する不安というものがかなりありました。色んなことに挑戦しようと頑張っていましたが、その理由というのは、何をしたいかまだ分からないという不安にかられて、という部分がありました。また、何かに落ち着くという勇気もなかったので。自分のやっていることに対して、どうしてそれをやっているのかを分からないままだと、達成感を味わえない、ということを、身を以て学びました。純粋に何もしないのが怖いから、何かをする、ということは多くの人が陥りやすい状況だと思います 。ですが、今では勇気を持って自分の周りの世界を見て、そこから学ぼうと努力しています。自分にとっての人生の価値を定義し始めましたが、その過程がとても面白いです。車の乗客になるというより、運転手になるような感覚です。

現在、京都大学で経済学を学ばれていますが、これまでの大学での経験はどうですか?この専攻を選んだ理由は何でしょうか?

高校生の時、友人と一緒にビジネスコンペに出場し、日本代表としてタイに行きました。たくさんの、志の高い学生に会うことができて、彼らのビジネスプランにとても刺激を受けました。ビジネスについてもっと知り、どのように社会が動くのかもっと知るためにその道に集中したいと思い、経済学を専攻しました。大学で色んな人と会うのが楽しいですし、たくさんの素晴らしい教授にも恵まれています。でも、やらなきゃいけないことをただするのは面白くないなと感じました。なぜなら、自分の知識や、自分が学んでいることをどのようにして社会に応用したらいいか分からなかったからです。私がいつも面白いと思うのは、自分の知識や、自分が学んだことを社会に応用できる時です。旅行をして、色んな人に質問をしたり、ジェンダーの問題に取り組んだりすることで、社会問題に対処するという考えに本当に熱心になりました。G(irls)20サミットの期間中は、G20諸国に対して提言をし、その過程で、観客の要求に応じる言葉を使うことを学びました。つまり、政治的リーダーに訴えかける言葉を使うことです。言い換えれば、私たちは男女不平等を経済と関連した問題にして、男女不平等を解決することが経済にどのような利益をもたらすかを説明しなければいけいということでした。これがきっかけで、経済に関する私の興味がまた湧いてきました。なので、今は大学に戻ることがとても楽しみです!

どのようにして、ご自身の人生観や仕事観が築かれてきたと思いますか?

自分の周りの人によって築かれてきたと思います。例えば、柔道ではライバルがいました。—“ライバル”と言いますが、彼女にはほとんど勝つことができませんでした。彼女のおかげで、柔道を続けようと思いましたし、頑張ろうとも思いました。これまでの人生において、信頼でき、何かを達成した時に喜びを分かち合える人々に、幸運にも恵まれてきました。

「継続する事を教えてくれた柔道。」
「継続する事を教えてくれた柔道。」


今までの人生の中で、自分の野望を達成するために頑張っている時に、特に困難に直面した瞬間はありますか?

皮肉なことに、それは全てが上手くいっている様に思えた時でした。当時、私はとても意欲的で、何か機会を頂いたら、ほとんど全てを引き受けていました。断り方を知らなかったのです。その結果、やるべきことを抱えすぎて、いっぱいいっぱいになってしまいました。睡眠時間も十分に取れず、いつも疲れていました。でも、何が問題なのか分かりませんでした。ましてや、何かがおかしいなんて考えもしませんでした。そして、ある夏のとても暑い日に友達からメッセージが来ました—「過労死に気を付けて!」という。その友達は、私のことを本当に心配していました。なので、とてもショックでしたし、怖くもなりました。その瞬間に、何かがおかしいと気付きました。知らないうちに自分の正直な気持ちを話すと、自分が弱くなってしまうと間違って信じていました。なので、自分の気持ちを正直に話すことを恐れていました。それが自分の中でおかしなことだと気付きました。振り返ってみると、その出来事のおかげで、自分を大切にすることを学びました。自分にもう少し正直になって、じっと、自分の考えを振り返る時間を持つ大切さを学びました。

去年の秋、一学期間をワシントンD.C.で過ごす奨学金を頂きました。それは、自分の人生が良い方向に再び進みだしたなと感じることが出来た喜ばしい出来事でした。

そのような、人生の試練の時にどのように対処しましたか?

自分のことを大事に思ってくれる人がいたことですね。そして、そういう人がいることを知っていることでかなり救われました。私にとって、本当に意味のあることでした。でも、自分が困難に直面しているという事実を受け入れることが本当に怖かったです。なので、もし、その問題にもっとオープンになって、もっと早く助けを求められていたら、その状況にもっと良く対応できたのにと思っています。ですが、助けてくれた人に本当に感謝しています。おかげで、自分1人で抱え込むべきではないということが分かりました。

人生の中で一番誇らしかった、もしくは励まされた瞬間は何でしょうか?

私は、一度夢を諦めたことがあります。中学生の時、自分はプロの柔道家になれるほど強くはないということに気付きました。ですが、粘り強く続けて、運命の定めで、俳句を書くことへの興味と柔道への情熱が結びついたんです!日本と欧州連合の俳句大会に応募して、大賞を受賞し、ブルッセルへの旅行を受賞しました。元々、欧州委員会の職員の方に会いにベルギーに行く予定でした。しかし、ヨーロッパハウスの方が、ベルギーでの滞在中に他に何かしたいことはあるかと聞いてくれました。なので、現地の柔道の道場に行ってみたいと答えました。そして、ちょうどベルギーにある小さな町、ロンメルで柔道の大会が開催されるということで、職員の方が、現地の柔道連盟に連絡を取って下さり、親切にも、私を歓迎してくれたのです。そして、驚くべきことに、その大会で会った人物というのが、私の人生のお手本である谷亮子選手とシドニーオリンピックで対戦した選手でした!なので、全てが一周して元の位置に戻ったような感じがしました。小さい頃に感じた柔道へ対する情熱の記憶が蘇ってきました。柔道をしていたので、5歳の少女だった時でさえ、部屋の中には、女の子が自分一人だけという状況を時々感じていました。そして、朝、柔道の稽古に行きたくなかったことが何度も何度もあったことを覚えています。それでも、私は柔道を続けました。なので、ベルギーに行ってその大会を訪れた時、何かに情熱的になる気持ちに再び火が付きました。その瞬間に、自分が今までやってきた全てのことに価値があるんだなと感じました。点と点が繋がってきたと感じた瞬間でした。その旅行では、自分の過去と未来が同時に繋がったので、本当に奇跡のような瞬間だと言えると思います。

温かな歓迎を受けたロメルでの柔道大会
温かな歓迎を受けたロメルでの柔道大会


毎日の生活の中で、何か困難を感じることはありますか?

自分でいること、そしてありのままの自分を受け入れることが難しくもなります。時々、自分の競争心と内向的な性格のバランスを取るのが難しいと感じることがあります。どちらかというと、私は内向的で、昔は内向的になることに対してネガティブなイメージがありました。ですが、異なるリーダーシップのスタイルを持つ人々に新たに会うことで、世の中には、自分に向いていないこともあるということを受け入れられるようになりました。そして、その事実を受け入れ、代わりに、自分が得意なことを探すようにしています。なので、一番難しく、でも同時に興味深いことは、自分のスタイルを探すこと—自分に向いている、物事の進め方-を探すことです。例えば、詩を書くことで、より心が落ち着くし、もっと自分自身を表現できるようになります。

進み続けることの原動力 は何ですか?

私の人生のお手本である谷亮子氏は、実は今政治家です。また、女性の社会進出に関わっています。また、議員として東京都議会で働いています。谷亮子氏は、まさに、私の原動力です。また、今まで出会った人、そしてこれから出会う人も原動力になっています。京都とワシントンD.C.で、以前の旅行で出会った人たちと再び会うという、心温まる再会が何度かありました。そして、今までの道が、時には予想していなかった形で、また交わるというのを目の当たりにするのは、とても勇気づけられる経験でした。遠くへ進めば進むほど、世界は狭くなって、昔の友人や昔の情熱に出くわす確率が高くなると感じました。また会いたい人はたくさんいます。なので、そう考えることによってモチベーションも上がります。

ご自宅での生活はどのようなものですか?リラックスするために何をしますか?

他の人とコミュニケーションを取ったり、自分をより理解することができるので、詩や手紙を書くのが好きです。例えば、G(irls)20サミットの友人の1人も詩を書くので、時々、お互いの詩を交換します。現在は実家から離れて暮らしているので、新しい友人や昔からの友人と街を探索したりもします。

5年後、10年後の理想の自分、未来はどのようなものですか?

2020年の目標を設定するとしたら、東京オリンピックに関わる何かがしたいです。もっと詳しく言えば、東京オリンピックまでの間に日本がしなければならない、文化的・経済的変化に貢献したいです。男女平等の大切さに気付くことは、それらの変化に入ると思います。なので、自分の情熱に関わる活動が出来ればとても幸運だと思います。自分がたくさんの人から刺激を受けてきたので、理想としては、次世代の若者を潜在的に刺激できる人間になれればと思っています。言い換えれば、力を以てではなく、ポジティブな影響で、他の人に良い影響を与えられる人になりたいです。

日本の若い女性は、プライベートの生活もしくは家庭と仕事の間で選択を迫られていると感じますか?これに関する意見を教えてください。

そうですね。私は昔、そのように考えていました。そして、友人や、就活をしている先輩と話しているうちに、我々のような若い日本人は、自分たちの人生は制限がある、プライベートと仕事のどちらかを選ばなければいけないとい不安を抱えてしまいがちだと感じます。

個人的なお話をすれば、私の母はパートをしています。日本人女性にとって、出産後に職場復帰をすることは(特に同じ職場は)難しいように思います。世界中の女性と話していて分かったのは、もし女性がもっと経済的に自立していれば、もっと幸せに暮らせるということです。例えば、留学生の友達から聞いた話では、フィンランドでは、シングルマザーであっても政府からの支援を受けて、大学(院)に戻ることができます。人生をやり直すチャンスが与えられるのです。ですが、日本ではそれはとても難しいように思います。他の問題としては、男女間の賃金格差があります。この賃金格差のせいで、女性が決断をする時に、女性の立場が弱くなってしまうのだと思います。日本社会は男女平等ではないことは事実です。でも、仕事と家庭の両方の夢を追いかけている人々に出会い、私は自分自身で限界を決めてしまっていたのだと気付きました。私が出会った人たちは、 家庭と仕事の両立は決して簡単だとは言っていませんでした。ですが、今の私の意見では、家族、職場、そして地域コミュニティの理解とサポートがあれば、可能だということです。

この問題に対処するために何ができる、もしくは何をするべきだと思いますか?

たくさんするべきことがあると思います。例えば、男女平等賃金の実現を確実にすることです。でも、一番の方法は、若い世代の女性に、活躍している女性の成功例を見せて、自分たちも出来るのだということを分かってもらうことだと思います。その過程では、メンターなどからアドバイスを受けることが重要です。特に、若い女性に、自分の居心地の良い場所から一歩抜け出して、自分自身に挑戦することが大切です。そして、男女に関する固定観念を、何かしたり、できなかったりする言い訳にしないようにすることも大切だと思います。「メンター制」というと、とても固く聞こえるかもしれません。ですが、メンター制はどこでも行えます。例えば、自分が持っているものを提供したり、周りの人の成功を一緒にお祝いしたりすることでもいいのです。もし、男性が男女平等に協力的になって、若い女性のメンターになれたら、状況は良くなるのではないかと思います。他にも、職場環境をより家族・家庭に優しいものに変えていかなければいけないと思います。日本人、特に男性は、働きすぎだと思います。しかも長時間。日本人男性が子育てをする平均時間は一日に一時間以下になっています。G(irls)20サミットの間に私が思い付いたアイディアは、企業文化をより効率的なものに変えるために、心の健康(メンタルヘルス)プログラムを導入するというものです。今、ワシントンD.C.でインターンシップをしているのですが、フレックスタイムや遠隔作業など、スケジュールをより簡単に調整できるシステムがもっと必要だと思います。そのような文化的な変化が、潜在的な考え方を変化させるきっかけになると思います。そして、より効率を良くしたり、さらに重要なのは、自分らしくあることを誇らしく思うことを最大限に高めるための選択が、男女ともにもっと出来るようになるのです。

男女の不平等は日本にあるでしょうか?

確かに、あります。もちろん、たくさんの統計に裏付けられています。例えば、日本は女性管理職の割合がたったの8%です。これは世界の中でも一番低い数字になっています。ですが、つい最近までこの不平等に気付きませんでした。というのも、それが普通だと思っていた部分があるからです。なので、一番の問題は人々の考え方だと本当に感じています。「日本は違う」という感覚があるのだと思います。なので、そのような態度が、男女に関する固定観念を助長して、状況を改善するのを難しくしているのです。なので、私は、これこそが本当の問題で、私たち一人一人が作り出して、私たちの生活の中に根付いてしまったものだと思います。私が見つけたもう一つの男女に関する不平等は、この問題は女性の問題だと考えられて、問題について話す時は、主に女性の話をすることです。ですが、男女に関する不平等は、誰にでも影響すると思います。男性も、男女に関する固定観念で苦しんでいます。男性は、もっと「男らしく」ならなくてはいけないと感じています。なので、状況を改善するためには、より多くの男性を巻き込むことが大切だと思います。

この不平等を改善するために、女性は何ができるでしょうか?

私たちみんなができることの1つとしては、より高い目標に向かって時に挑戦し合い、刺激しあえるような支援ネットワークを築くことだと思います。必ずしも、たくさんのことをしたり、たくさんのことを得る必要はないですが、境界線を広げることが重要だと思います。他にも、自分たちが好きなこと、していることに信念を持つことです。常に100%の自信を持つ必要はないですが、何か新しいことに挑戦する恐れを受け入れることが出来ると思います。

では、男性には何ができるでしょうか?

私が男性のことを完全に理解できるとは言いません。ですが、男の子と一緒に柔道の稽古をしてきたので、男性もまた男女に関する固定観念に縛られていると感じました。特に、男性は強くあるべきだというような固定観念です。なので、男女平等の実現は、誰もが安心して、ありのままの自分を表現することができる社会を作り上げることを目指すべきなのです。その第一歩として、私は男女に関する固定観念についての男性の意見を聞いてみたいです。女性はすでに声をあげていますが、男性からはあまり声があがっていません。今こそ、男性からの意見が必要なのです。

より多くの女性を労働力に入れたいという、安倍首相の主張についてはどう思いますか?

国家の優先事項として、女性の社会的地位の向上がある国というのは、今世界でも非常に珍しいと思います。なので、とても良いスタートだと思いますし、私や私たちの世代が誇れることだと思います。ですが、政府には、男性にも目を向けてほしいです。なぜなら、男女が協力しない限り、状況は良くならないからです。例えば、男女平等に関してあまり進んでいない企業も含めて、全ての企業が、男女ともに同じ比率で有給の育児休暇を与えれば、男女平等社会に近づくと思います。

リアルミーでは、最後に元気の出る名言を紹介しています。特にお気に入りで、読者のみなさんに紹介したい名言や信条はありますか?

“Do something that keeps your dream alive every day.”
「夢を持ち続けるための何かをしなさい」

あなたが、情熱を持ち、自分のしていることを続けている限り、あなたがやりたいことのほとんどがあなたのもとへやってきます。私がこのように感じているのは、自分の情熱に対して正直になれると感じる環境を探すことが得意だからです。そして、そのおかげで、ありのままの自分を表現すること、たくさん旅行をし、子供の頃の情熱(柔道)と再び繋がることができました。柔道のオリンピック選手になるという夢は諦めましたが、ある意味で私の夢は心の中で生き続けています。今は、東京オリンピックに向けての夢があります。毎日、何か夢を持ち続けられることができたらいいなと思っています。

他に何かコメントや読者の方にアドバイスなどはありますか?

私は、2020年の東京オリンピックにとてもわくわくしています。また同様に、読者の皆さんも5年後のご自身を想像してみてください。成長するにつれて、決まった将来があるのではなく、私たち自身の決定が未来を作り上げていくということに気付くようになりました。私のこのような想い、そして私を鼓舞し、支えてくださった方への感謝を込めて作った英語俳句を最後に紹介します。

Writing my own future
with a piece of courage
you left with me

受け取りし 勇気とともに 未来描く

夜明けのワシントンDC
夜明けのワシントンDC